強迫性障害にはどんな治療法があるのでしょうか!
今週はOCD Awareness Week(強迫症啓発週間)です。
2019年は10/13~10/19の間、この運動が行われます。
そこで私も、期間中は毎日強迫性障害に関する記事を更新したいと思います。
3日目の今日はこんな記事!
強迫性障害の治療法についてです!
それではさっそく!
強迫性障害の治療法は大きくわけて3つあります。
それが、
・薬物療法
・暴露反応妨害療法(エクスポージャー)
・認知行動療法 or 森田療法
です。
☆薬物療法
薬物療法での第一選択薬は、SSRIとよばれる抗うつ薬です。
えっ!?どうして抗うつ薬!?と思いますよね。
SSRIが強迫性障害に効く仕組みを紐解くには、「不安」がキーワードになります。
強迫性障害の人は不安がとても強く、強迫的な行為をしないと、とても不安になってしまいます。
その不安を取り除くのがSSRIなのです。
SSRIは簡単に言うとセロトニンを増やす薬です。
の
セロトニンは憂うつな気分を改善すると同時に、不安も減らしてくれる物質です。
そういうわけで、SSRIは強迫性障害に効くのです。
以下、強迫性障害に適応のあるSSRIです。
・デプロメール(一般名…フルボキサミン)
・ルボックス(一般名…フルボキサミン)
・パキシル(一般名…パロキセチン)
また、SSRIの次によく使われるのが抗不安薬です。
抗不安薬はその名のとおり、不安に対して効く薬です。
しかし抗不安薬は依存性が強いため、頓服として用いられることが多いです。
そして抗不安薬の種類を書いていたらキリがないのでやめます。
各自調べてください。
その他、抗精神病薬が使われる場合もあるそうです。
抗精神病薬は発達障害や統合失調症によく使われる薬で、強迫性障害でも発達障害を併発しているケースや、妄想的な強迫観念がある人に、よく使われるそうです。
代表的な抗精神病薬(第2世代)
・セロクエル(一般名…クエチアピン)
・リスパダール(一般名…リスペリドン)
・ジプレキサ(一般名…オランザピン)
・エビリファイ(一般名…アリピプラゾール)
以上、強迫性障害の薬の話でした!
参考サイト
☆暴露反応妨害療法(エクスポージャー)
なんだこの暴走族が背中に書いてそうな漢字の羅列は!?!?
暴露反応妨害療法に対する私の第一印象はそんなもんでした(笑)
この療法は、わざと強迫観念に反することをして(暴露)、汚いと感じたら(反応)、それを我慢する(妨害)ということです。
要は我慢の訓練といったところです。
なんやその根性論は!?といった感じの療法ですが、強迫性障害はこれなしでは治りません。
しかし、これがあるから治療に前向きになれない人も多いのではないでしょうか?
それくらいこの療法は、患者にとって苦痛です。
でも実際、この療法をしなくて、どんどん悪化していくのも苦痛なわけで…
なかなか難しいところです。
さて、この暴露反応妨害療法ですが、
やみくもに色んなことを我慢させようというものではありません。
できそうなものからひとつずつ、段階を経て、クリアしていくものになっています。
たとえば人とすれ違うだけで汚いと感じるような人に、いきなり知らない人とハグしてみてください、とはなりません。
そういうことをすると余計に悪化する可能性が大いにあります。
だから、もし強迫性障害の家族さんがこれを見ていたら、
本人のレベルを越えるようなことは決してさせないであげてくださいね。
ぜったいに、お医者さんの意見を聞きながら、慎重にやりましょう!
というわけで暴露反応妨害療法の話はここまで!
☆認知行動療法 or 森田療法
認知行動療法は、認知の歪みをなくそう!という心理療法です。
たとえば、私の恋人のハカセくんの場合、ヤンキーのような見た目の人とすれ違っただけで「唾を吐かれた」と思ってしまいます。「ヤンキーは全員唾を吐く」という強迫観念もとい認知の歪みです。そこを、「吐く人もいるし吐かない人もいる」といった普通の考えに落とし込んでいくのが認知行動療法なのです。
森田療法というのは、強迫性障害向けに改良された認知行動療法のです。森田さんが作ったから森田療法。
森田療法の詳しいことは調べてもらうとして、この療法では「あるがままを受け入れる」ということを大切にしています。
今感じている強迫観念があるということを受け入れる、そんなところからこの森田療法は始まるそうです。
一見、この認知行動療法と森田療法は正反対のように思えますが、実は「あるがままを受け入れる」ということは認知の歪みをなおすことにもつながるのです。奥が深いですね。
これらは両方、強迫性障害には有効な治療法となっています。
以上、代表的な標準医療の療法をご紹介しました!
世の中にはたくさんの治療法が溢れていますが、
この3つはまず間違いないと思います。
しかし自己流でやるのではなく、しっかりお医者さんの指示に従うのが大事です。
強迫性障害の治療は本人も家族も大変なことが多いですが、
みなさん一緒にがんばりましょうね!
それではみなさん、
さよならぐっばい!